ミネルバリスシオレッド スマホケース

ミネルバリスシオでスマホケースを作りました。

ヘッジのスマホケースは二つ折りタイプの手帳型。
手帳型は閉じた時スマホ全体を覆うので、万が一落とした際のリスクを軽減します。

また机など人目に付くところに置いたままだと通知が来た時に画面が見えてしまいますが、手帳型だと通知が来ても画面が見えることがないのでプライバシーの保護にも役立ちます。

ミネルバリスシオ

ミネルバリスシオはイタリアのタンナー「バダラッシィ・カルロ社」が製造するフルベジタブルタンニン鞣しのヌメ革です。
ピットと呼ばれる鞣し剤が入った大きな槽の中にじっくり漬け込んで時間をかけて鞣していきます。

ピット槽鞣しはドラムに比べ時間もコストもかかりますが、ドラムに比べて革への負担が少ないので、繊維の詰まった丈夫で美しい革に仕上がります。

またミネルバリスシオは他の革よりも多くのオイルを含んでいるため人肌との相性が良く、手にしっとりと馴染む質感も魅力です。

多くのオイルを含むことでミネルバリスシオにはエイジングが早く表れます。
使うほどに濃色化していくエイジングを短期間で実感したい方にもオススメします。

染料仕上げ

ミネルバリスシオの着色に使われる染料は繊維の奥まで浸透するため革本来の風合いを存分に味わうことが出来ます。

ミネルバリスシオの銀面

染料が革内部まで浸透しているので毛穴の一つ一つがハッキリ確認できます。

セミアニリン仕上げ(染料と顔料両方使用した染色方法)

毛穴の存在は確認できますが、その多くは顔料で埋まっています。

顔料+型押し仕上げ

確認できる毛穴は全て顔料で埋まっており、所々の毛穴は完全に隠れています。

※染料だから良い、顔料だから悪いというわけではありません。
今回はミネルバリスシオの魅力をお伝えしているので染料贔屓になっていますが、どの仕上げにもそれぞれの良さがあります。

染料・・・革の風合いが損なわれない
セミアニリン・・・風合いと耐久性のバランスがとれた仕上がり。
顔料・・・傷の隠伏性が高く均一な仕上がりで耐久性、耐光性に優れ
る。

ミネルバリスシオのデメリット

ミネルバリスシオは魅力的な革ですがいくつかのデメリットと呼ばれる部分も存在します。

キズ、汚れに弱い

ミネルバリスシオは表面が一切保護されていないので、軽く爪が当たっただけでも傷つきます。

汚れに関しても同様に、保護されていないため繊維の奥まで入り込みやすく、ガンコな汚れは取り除くのが困難です。

手垢などの軽い汚れはケア用品を使えば落とせます。

色落ち、色移りしやすい

コットンタオルで銀面を擦った状態

ミネルバの着色には染料が使われています。

染料は水に溶けやすく、汗や湿気の多い日に使用すると染料が溶け出します。
また染料は革との定着率が悪く、乾燥していたとしても摩擦が激しいと同様に色が移ってしまいます。

これらの理由からリュックやショルダーバッグなどに用いる際にはこの性質を理解して使用する必要があります。

生体時の名残が隠れていない

染料は革の内部に浸透していきますので、銀面がむき出しの状態で仕上がります。
そのため牛が生きている時に付いたキズや虫刺されなどの跡が隠れずそのまま革に表れます。

これに関しては個人的にデメリットとは思いませんが、気にされる方は多いように思います。

色ブレがある

繊維に浸透する染料染めは原皮の影響を受けやすく、同じ色でも革ごとに仕上がりに違いが出る場合があります。

これらの扱いにくさがありながらもミネルバリスシオは多くの革好きに選ばれる魅力的な革です。
ヘッジでもミネルバリスシオを扱っていますのでご興味のある方はぜひご覧ください。

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